井溝社会保険労務士事務所ブログ

2012年11月21日 水曜日

東京労働局が取りまとめた賃金不払残業の状況について

東京労働局が、平成23年度・管下18労働基準監督署(支署)において、時間外・休日・深夜労働に係る「割増賃金が適正に支払われていない」事業所に対して行った監督指導の結果を取りまとめ、先月25日付けで公表しました。

この取りまとめ結果によると・・・
平成23年度・東京都内において、賃金不払残業に係る是正の勧告または指導を受けた事業所は、2,454社。

このうち、136社(前年度対比+9社)が、勧告・指導に基づき割増賃金の遡及支払を行っています。

また、この遡求支払の対象となった従業員数は、17,471人(前年度対比+7,947人)、遡求支払いされた金額は、23億2,290万円(前年度対比+1,200万円)にのぼり、その結果、1社あたりの支払金額は、1,708万円、労働者1人あたりの平均支払金額は、13万円となりました。

いずれの数値についても、
残念ながら、前年度の数値を上回る結果となってしまいましたね。


このほかの取りまとめ概要については、以下のとおりです。

○業種別でみると、対象企業数・労働者数ともに、商業が最多
全産業のうち商業が、企業数では33.8%、労働者数では53.9%を占めています。

○遡求支払金額について、業種別では、金融・広告業が最多
実に8企業で、11億6,246万円を遡求支払い。これが全産業中で50%を占めています。

○1企業での最高支払金額は、9億8,207万円。(金融業)

○遡求支払金額が5,000万円を超えた事案は、6件。
これら6社のうち4社では、労働時間の把握が「自己申告制」でした。

申告された時間と実際に労働した時間との間に「差異」が発生する等、労働時間を適正に把握・管理できていなかったことが、割増賃金に未払いが生じた原因と考えられています。


【より詳しい取りまとめ結果(数値等)はこちら】
都内136企業が割増賃金23億円を遡求支払
ー監督指導にとる賃金不払残業の是正結果(平成23年度)ー(PDF)



ともあれ、労働基準監督署の監督指導の有無にかかわらず、時間外・休日・深夜労働に係る割増賃金を適正に支払っていないということは、その会社は、労働基準法第37条に違反しているということです。

また、事業主さんには、従業員の健康管理の面からも、労働時間を正しく把握しておく義務があります。

では、従業員が働いた時間をキチンと(要は、誰が見ても判るように)把握するには、どうすれば良いのでしょうか?


先日の記事でもお伝えしましたが、今月は、ちょうど「労働時間適正化キャンペーン」月間で、労働基準監督署の監督指導が強化されている時期でもありますね。

このため、事業主さんにとっては、自社の現在の労働時間の把握・管理方法が適正なものか否か、知らず知らずに労基法違反を犯していないか等、見直しを実施する良い機会ではないかと思われます。

なにしろ、こういう見直し作業は、何かきっかけでも無いと手が付きませんからね。ぜひ一度、思い立ってやってみてください。

【この話題に関連する記事はこちら】
11月は「労働時間適正化キャンペーン」期間です(10月25日)




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ここまでお読みいただきまして、ありがとうございました。

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投稿者 井溝社会保険労務士事務所

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