井溝社会保険労務士事務所ブログ

2012年10月19日 金曜日

派遣事業の許可に係る欠格事由の整備について(改正労働者派遣法の解説⑩)

今日は、10月1日に施行された改正労働者派遣法における改正3本柱のひとつ「違法派遣に対する迅速・的確な対処」について、その項目毎に詳しく解説する第2回目(解説連載では第10回目)です。

違法派遣に対する迅速・的確な対処として、今回新たに盛り込まれた改正項目は、①労働契約申込みみなし制度、②労働者派遣事業の許可等に係る欠格事由の整備、の2項目でした。

今日は、このうちのひとつ「労働者派遣事業の許可等に係る欠格事由の整備(上記②)」を取り上げます。
なお、改正労働者派遣法についての解説連載は、今日が最終回です。


【違法派遣に関する問題点】
○処分逃れを「画策する」事業主が増加していること
○同じ事業主の下で違法を「繰り返す」派遣先が増加していること

一方で、下記の反作用が懸案されます。
○違法派遣の是正が派遣労働者の不利益(派遣労働者の雇止め、解雇等)に繋がる場合があること

注)この3点は「違法派遣に対する迅速・的確な対処」に係る共通の課題です。


【新たに導入された規制】
○欠格事由の整備
以下の項目が、労働者派遣事業の許可等に関する欠格事由に追加されました。

①許可を取り消された法人等の役員であった者で、取消の日から5年を経過しないもの
②許可取消等の手続きが開始された後に事業廃止の届出をした者で、届出の日から5年を経過しないもの 等

※これまでは許可を取り消されても、別の会社として出し直せば新たな許可が得られましたが・・・今回の改正で処分逃れへの対処策が盛り込まれました。

○派遣先の法違反に対する措置の強化
違法派遣と知って受け入れている派遣先が増加していることから、行政側の派遣先への対応として、これまでの指導または助言前置が廃止されました。そして、今後は指導または助言を経ずに、直ちに勧告することが可能になりました。


なお、最後の最後に、全体的な注意点をひとつ。

今回の改正内容は、一般派遣を行っている派遣元・派遣先にだけ適用される訳ではありません。
特定派遣を行っている派遣元・派遣先に対しても、当然に適用されますので、うっかり見落としが無いよう注意してください。


それにしても、今年度は、この労働者派遣法の改正のみならず、労働契約法や高年齢者雇用安定法の改正、育児・介護休業法の全面施行など、労働関連の法改正が目白押しですね。
事業主の皆さんは、改正情報を正しく収集して、早めの対応を心がけていきましょう。

また、手が回らない事業主さんは、解っていながら放置して法令違反になってしまわないように、ぜひ専門家(社会保険労務士)を活用しましょう。
当事務所まで電話またはメールいただければ、事業主さんには手間なく、全部一任で対応させていただいております。


【参考資料の掲載】
下図(厚労省リーフレットの一部)に改正内容の概略がまとまっていますので、おさらいのために載せておきます。

特に、第2図の中央の表には、「派遣元・派遣先に新たに課せられる責務」が一覧化されていて参考になるかな、と思います。
(※図をクリックすると拡大表示されます。)





では、これまで全10回にわたってお送りしてきました、改正労働者派遣法の解説連載については、今日をもって最終回とさせていただきます。



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ここまでお読みいただきまして、ありがとうございました。

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投稿者 井溝社会保険労務士事務所

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