井溝社会保険労務士事務所ブログ

2012年9月14日 金曜日

来年4月1日から改正高年齢者雇用安定法が施行されます

先般、8月29日に「高年齢者等の雇用の安定等に関する法律(高年齢者雇用安定法)の一部を改正する法律」が国会で成立し、公布されましたね。この改正法が平成25年4月1日から施行されます。


現在の日本では、年金の支給開始年齢の引上げにより、現行の高年齢者雇用制度のままでは、平成25年度には、60歳定年以降、継続雇用を希望したとしても雇用が継続されず、また、年金も支給されないことにより無収入となる人がでてくる可能性があります。


このため、今回の改正は、高年齢者が「少なくとも年金受給開始年齢まで」は意欲と能力に応じて働き続けられる環境の整備を狙いとしたものになりました。今回の主な改正内容は以下のとおりです。


①継続雇用制度の対象者を限定できる仕組みの廃止
これまでは、事業主が労使協定に勤務評価や出勤率などの基準を定めることにより、継続雇用制度の対象となる高年齢者を限定できるという、いわば事業主が再雇用したい人を選べる仕組みで運用されていましたが、その仕組みが廃止されます。

一応、当面は既存の労使協定で定めた基準について、段階的に廃止していく経過措置が設けられることにはなりましたが、その経過措置が無くなる平成37年4月以降は、事業所が定年を迎えた継続雇用の希望者について、もれなく再雇用し、65歳まで雇用を継続させることが義務化されます。


②継続雇用制度の対象者が雇用される企業の範囲の拡大
これまでは、継続雇用において雇用される会社が、定年を迎えた会社およびその子会社に限られていましたが、今後は、受け皿を設ける企業の負担を考慮して、
定年を迎えた会社のグループ企業まで、雇用される会社の範囲が拡大されます。

また、そのグループ企業(特殊関係事業主)の範囲については、「当該事業主の経営を実質的に支配することが可能となる関係にある事業主その他の当該事業主と特殊の関係のある事業主として厚生労働省令で定める事業主」とされ、子会社は議決権50%超・関連会社は議決権20%以上などの要件が定められています。


③義務違反の企業に対する公表規定の導入
これまでは、高年齢者雇用確保措置義務に違反した企業に対して、特に罰則的なものは設けられていませんでしたので、この度の改正により、当該義務に違反して是正勧告にも従わない企業については、その企業名が公表されることになりました。


④高年齢者雇用確保措置の実施及び運用に関する指針の策定
これについては、今後、改めて策定されます。その中で「心身の故障のため業務の遂行に堪えない者等の継続雇用制度における取扱い」なども決められことになるようです。


最近は、労働関係の法改正が、かなり頻繁に行われていますね。

この改正高年齢者雇用安定法についても、施行日はもう少し先の話とされていますが、事業所として、施行後に対応できる就業規則や再雇用契約書の見直しなど、準備だけは、早めにやっておきましょう。



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投稿者 井溝社会保険労務士事務所

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