井溝社会保険労務士事務所ブログ

2012年8月22日 水曜日

8月10日に改正労働契約法が公布されました

今国会で成立した「労働契約法の一部を改正する法律」が、8月10日付けで公布されました。


労働契約法は、合理的な労働条件の決定または変更が円滑に行われるようにすることにより、労働者の保護を図りつつ、個別の労働関係の安定に資することを目的として、労使間の労働契約に関する基本的な事項を定めている法律です。


今回の改正では、有期労働契約(契約期間の定めのある労働契約)を締結する労働者の反復更新の下で生じる雇止め(※下記)に対する不安を解消し、安心して働き続けることができるようにするため、有期労働契約の更新時のルールが整備されました。

※「雇止め」とは、使用者が有期労働契約の更新を拒否することです。


今回の改正内容は、主に以下の3つです。

【①有期労働契約の期間の定めのない労働契約への転換】
有期労働契約が5年を超えて反復更新された場合、労働者からの申込みにより、無期労働契約に転換させる仕組みが導入されました。

ただし、この「5年を超えて」については、原則として、6か月以上の空白期間(クーリング期間)が存在する場合、前の契約期間は通算されません。また、別段の定めがない限り、転換させる無期労働契約は、従前と同一の労働条件の契約とみなされます。


【②「雇止め法理」の法定化】
従前から判例法理として存在する「雇止め法理」が制定法化されました。

これにより、有期労働契約が反復更新により無期労働契約と実質的に異ならない状態で存在している場合、または有期労働契約の期間満了後の雇用継続について合理的期待が認められる場合には、
契約期間満了時の一方的な雇止めは、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない限り無効とみなされます。  


【③期間の定めがあることによる不合理な労働条件の禁止】
有期契約労働者の労働条件が、期間の定めがあることを要因として、無期契約労働者の労働条件と相違する場合、その相違は、職務の内容や配置の変更の範囲等を考慮して、不合理と認められる程度のものであってはならないと規定されました。


また、改正内容の施行時期については、上記②「雇止め法理」の法定化は、公布日と同日(平成24年8月10日)付けで施行。残り2つは、公布日から起算して1年以内の政令で定める日に施行するものとされました。


なお、労働契約法では、改正後も引き続き適用対象となる労働者は限定されていません。

つまり、有期労働契約の労働者であれば、パート・アルバイト・契約社員・嘱託など、職場での呼称や属性にかかわらず同法が適用されるということですから、有期労働契約者を雇用している事業所は、知らず知らずのうちに今回の改正内容に違反した雇止めを行ってしまわないように、今後、契約更新の際には注意が必要です。



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投稿者 井溝社会保険労務士事務所

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